朝日新聞 昭和48年(1973年)111日 朝刊

12新幹線 鉄建審小委が了承 付帯決議 緊急度考え段階的に 

 昭和62年度末をめどに完成させる新幹線12路線の基本計画につき、鉄道建設審議会(会長、鈴木善幸自民党総務会長)から負託された鉄建審小委員会(委員長、倉石忠雄自民党政調会長)が31日、運輸省で開かれた。

 その結果、@需要度の高い路線から段階的に建設せよA新幹線との関連で在来線の整備をはかれ、など、4項目の付帯決議をつけることを満場一致で決め、基本計画を了承した。

 このため2日に開かれる鉄建審総会でも新谷運輸相のだした基本計画が原案通り答申される見通しとなった。付帯決議は次の通り。

@国土の開発と発展の動向、旅客や貨物の輸送需要の見通し、物価や資材需給の動向などの経済状況、財政事情を見ながら、緊要度に応じて段階的に建設する。

A沿線地域住民の生活環境を壊さないよう騒音、振動などの公害防止対策に万全の措置をとる

B国鉄財政に悪影響をおよばさないよう、国鉄に一層の企業努力を求めるとともに、国と地方公共団体による財政上、税制上の助成措置を強化する。

C在来線を十分活用できるよう整備(複線電化など)をはかる。

戻る

inserted by FC2 system