昭和48年(1973年)105日 朝日新聞 朝刊

新新幹線網 「追加線」も結局諮問? 政府自民 首相帰国待ち調整へ

 政府・自民党首脳は4日午後、東京・永田町の自民党本部で、5日に開かれる鉄道建設審議会(会長、鈴木善幸自民党総務会長)に臨む態度を協議した。この結果@北海道、東北、北陸、九州(福岡−鹿児島と福岡−長崎)の5新幹線を5日の同審議会に諮問するA西日本横断新幹線など追加路線は田中首相の帰国を待って首相と新谷運輸相が調整したうえ、間に合えば17日の同審議会に県議か、または諮問する、との方針を決めた。また、新幹線網の整備と合わせて在来線の整備を図るため、新線、複線電化計画について来年10月までに運輸省が10年計画を検討することも決めた。

在来線整備で10年計画 来年秋までに検討 

 この競技には政府側から二階堂官房長官、新谷運輸相、自民党側から橋本幹事長、鈴木総務会長、倉石政調会長らが出席した。

 諮問する5新幹線のルートについては、国鉄と鉄道建設公団がまとめた調査報告書通りとすることを確認した。

 さらに、閣議でも問題になっている5新幹線以外の追加路線については、首相が帰国してから改めて政府。自民党で協議し、案がまとまれば17日の同審議会に諮ることになった。この点は、新幹線建設のプランが発表されただけでもインフレ傾向に拍車がかかる、との批判が強まっていることに配慮したものとみられるが、基本的には、できれば17日の鉄道建設審議会に「諮問」または「建議」のかたちで諮りたい考えだ。

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