昭和46年(1971年) 5月17日 読売新聞

榛原地区に港と空港 貨物輸送の拠点に 橋本運輸相が構想発表 

 橋本登美三郎運輸大臣は、27日、静岡市内で行われた自民党県連大会の記念講演会で、「榛原地区に、横浜港と同じ規模の港と、貨物専門の空港を作り、貨物輸送の大拠点地としたい」と、昭和60年代の巨大都市構想を明らかした。演説要旨次のとおり。

 60年代の日本の運輸政策を考えると、工業地帯に物資を輸送するには東京湾は限界に達しており、新しい輸送基地が求められる。地理的条件から、駿河湾がいちばん適当で、運輸省は榛原地区を検討している。

 具体的には御前崎港など周辺の港を整備して、横浜港と同じ規模のものを作る。また、同港近くの小笠山か海上に、貨物専用の飛行場を作りたい。京浜、中京、阪神工業地帯に、この新しい基地から物資を輸送するため、第二新幹線、第二東名高速道路を作る必要がある。新幹線は、リニアモーターになる。第二東名は、貨物輸送中心のため、東京−大阪間のインターチェンジは十か所くらいにしたい。港を空港の周囲の榛原平野は、組み立て工場などを集め、公害のない工業地帯にする。

 運輸省は、神奈川県平塚地区と榛原地区を候補地として検討しているが、榛原地区に主力をおいている。


(__部原文のまま)

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